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夏でも注意!愛犬・愛猫の”冷え”対策

暑さ対策だけじゃなく“冷え”リスクにも要注意
夏は暑さ対策ばかりに目が行きがちですが、実は「冷え」も愛犬・愛猫の体調に大きな影響を与えるリスクのひとつです。犬や猫も人間と同じように、冷房の効いた室内で長時間過ごすことで体が冷えすぎてしまい体調不良を引き起こすことがあります。特にシニアや寝たきりで体温調節が難しい子や、サークルやケージで自由に動けない子は要注意です。
“冷え”が不調の原因になることも
夏は冷房が効いた室内で過ごす時間が増えますが、以下のような様子が見られたら体が冷えているサインかもしれません。
ハァハァ(パンティング)が続く
暑さだけでなく冷えすぎによるストレスの可能性も
サマーカットしてから寝てばかりいる
毛が短くなったことによる、お腹の冷えが原因かも
冷房が効いた部屋で元気がない
※パンティングがある場合は、熱中症の可能性もあるため体温のチェックを忘れずに!
なぜ”冷え”は体に良くないの?
冷えすぎは体温調節機能の低下を招き、次のような不調につながります。
・血行不良
・新陳代謝の低下
・免疫力の低下
・自律神経の乱れ
さらに、冷たいお水やアイスクリームばかり与えると胃腸が冷え、体のめぐりが悪くなる原因に。
夏でも温かいフードや飲み物を適度に取り入れることが大切です。
愛犬・愛猫の”冷え”チェック方法
愛犬・愛猫が冷えているかはお腹や背中、足の先を触って体温を確認しましょう。通常は人よりも体温が高く、毛もあるので温かいはずですが、触って冷たい場合は冷えているサインです!
もし冷えが気になるときは、消化の良い温かめのフードや温灸、ハリ、マッサージなど血の巡りを良くするケアがおすすめです。
夏の冷え対策 5⃣つのポイント
・部屋の温度は25℃前後を目安に冷風は直接当たらないようにする
・タイルやフローリングなどの冷たい床にはタオル、ベッド、ラグなどを敷く
・シャンプー後は必ずしっかり乾かす
・洋服や腹巻をする
・寝たきりの子は2~3時間ごとに体勢を変える
大切なパートナーを冷えから守ろう
暑い時期は冷房や冷たい食べ物で、知らないうちに冷えてしまう子も少なくありません。冷えは血行不良や免疫低下、ストレスに繋がることもあるので早めのケアが大切です。さらに、夏はなかなかお散歩にも出られず、運動不足から食欲が低下したり水分の取りすぎで胃腸の動きが悪くなったりとトラブルが増えがちです。いつもよりお家で沢山遊んであげたり、スキンシップを兼ねてマッサージを試してみてください。
まだまだ暑い日々が続きますが、愛犬・愛猫が快適に過ごせる環境を整えてあげましょう。

このコラムは日本獣医皮膚科学会認定医・獣医学博士である島田 健一郎先生とのインスタライブを元に抜粋、編集しております。