換毛期ってどんな時期？

季節の変わり目になると、「いつもより毛が抜けるな…」と感じることはありませんか？
これは“換毛期”と呼ばれる、犬や猫の被毛が生え変わる時期に起こる自然な現象です。

換毛期とは、全身の多くの毛が「休止期」から「脱毛期」へ移行するタイミングのこと。
犬や猫は年に2回、春（3月頃）に冬毛→夏毛、秋（11月頃）に夏毛→冬毛へと衣替えをします。
寒い季節に備えて下毛(アンダーコート)が増え、暑くなるとその下毛が抜けていくことで体温調節をしているのです。
特に柴犬やゴールデンレトリバー、ハスキー、アメリカンショートヘアー、ロシアンブルーなどの“ダブルコート”の子は、約1か月ほど大量の毛が抜け続けることもあります。

室内飼いでは「不完全換毛」も？

最近はエアコンや照明の影響で、室内飼いの子たちにははっきりした換毛期がないこともあります。
「だらだらと抜け続ける」「換毛の時期がずれる」などの“不完全換毛”が起こりやすいのはそのため。
日照時間の影響で、自然光が少ないと換毛リズムが乱れやすくなります。
猫も同様で、外飼いや半外飼いの子は季節で毛が大きく抜け変わりますが、室内猫は1年を通して少しずつ抜けることが多いです。特に猫はグルーミング習性があるため、自分で大量に毛を飲み込み、毛球症のリスクが高まることもあります。換毛期にはいつもよりこまめにブラッシングをしてあげましょう。

抜け毛の量と毛質のちがい

犬種や毛質によって、抜け毛の量は大きく異なります。

• ダブルコート犬種（柴犬・ゴールデンなど）：毎日ブラッシングしても追いつかないほど抜け続けるのが約1か月続く
• シングルコート犬種（プードル・マルチーズなど）：抜け毛はほとんど落ちず、ブラッシングで少量取れる程度
• 室内飼育の子（混合型）：1年を通して少しずつ抜けるタイプで、日々の掃除で対応できる程度

プードルやビション、マルチーズなどは毛が「抜けない」と思われがちですが、実際は毛が抜けにくい構造で伸び続けるタイプのため定期的なトリミングが必須です✂

換毛期はブラッシング＋トリミング！

換毛期は、毎日〜2日に1回のブラッシングが理想的。特にダブルコートの子は、毛が密集してムレやすくなるので、毛流れに沿って優しくブラッシングしてあげましょう。さらに、シャンプーやドライを組み合わせるとより効果的です。
濡れた状態で軽くブラッシングすることで、毛がスルッと抜けやすくなります。ただし、強く引っ張ったり、こすりすぎたりするとお肌が荒れることもあるので要注意！

ハーブパックで優しく抜け毛をリセット🌿

換毛期のケアには、ハーブパックの併用もおすすめです。
ハーブの成分が抜けかけた毛を優しく包み込み、擦らずに落とせるのでお肌にも負担がかかりません。
特にビューティ＆ヘルスハーブパックは、カシアアウリクラタというハーブの効果が一番感じられる種類です。ハーブのとろみ成分が抜け毛を絡め取ってくれるので、換毛期にぴったり！“ブラッシングだけの時”と“ハーブパックを併用した時”での仕上がりの違いを、ぜひ実感してみてください。

ビューティ＆ヘルスハーブパック

商品はこちら

換毛期のお肌トラブルにも注意

毛が抜けること自体は自然なことですが、抜けた毛が皮膚に残るとチクチクして痒みを引き起こすこともあります。また、ブラッシングで強く擦るとお肌が傷ついて炎症が起きることも。赤みや強い痒み、左右非対称の脱毛が見られる場合は皮膚トラブルの可能性があるため、早めに動物病院への受診をおすすめします。

換毛期は「お手入れ強化月間」に！

季節の変わり目は、被毛もお肌もゆらぎやすい時期。
毎日のブラッシングやトリミング、ハーブパックなどを取り入れて、優しくケアしてあげましょう。

年齢を重ねると毛量や毛色にも変化が出てきますが、定期的なトリミングで皮膚の衛生環境を整えてあげることが、美しさと健康を保つ秘訣です。抜け毛のケアは、ただ見た目を整えるだけでなく、愛犬・愛猫の心地よさや健康を守る大切な習慣です。
愛犬・愛猫が季節の変化を心地よく過ごせるように、今年の換毛期も“優しいお手入れ時間”を過ごしてあげましょう。

このコラムは日本獣医皮膚科学会認定医・獣医学博士である島田 健一郎先生とのインスタライブを元に抜粋、編集しております。

　　　　　　　　
　　　　　

インスタグラムのアーカイブはこちら